2005年05月19日

『猫の息子』読了。

猫の息子眠り猫2
猫の息子 −眠り猫2
著者:花村萬月
出版社:新潮社

先日読んだ眠り猫 の続編。
↓感想(↓以下ネタバレを含む。カーソル反転にてご覧ください)
相も変わらず、ヴァイオレンス全開。そして、そこにもここにもバイクまにあっぽさが。
タイトルどおり、主人公は「眠り猫」仁賀の息子、タケ。
美少年二人、殴りあう友情(?)
冴えない外見のおっさん二人、殴りあう友情(?)
哀愁感じますね…。
…すこしばかり飽きたのかな、ちょっと真面目に読めない自分がいます。
でも、
『善い事をするのは難しい。』
『慈善じゃない。自己満足だ。』
これ、イイな、と思う。
個人的な美学を貫くのは格好良いと思う。


『花村萬月』、読んだ中ではブルース がいちばん面白かった。
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2005年05月17日

異形コレクション『魔地図』読了。

冒頭、編者井上氏による序文によると、異形コレクションはこれで通算32冊目だそうです。
井上 雅彦著 魔地図

この異形シリーズ、購入したものの他は、平山夢明や森奈津子など、お気に入りの作家さんが寄稿されているものや、面白そうなタイトルのもの、だけ読んでます。
以下、順に一言感想とタイトルを判る範囲で御紹介。

廣済堂文庫刊行された作品
『ラブ・フリーク』 未読。
『侵略!』 未読。
『変身』 未読。
『悪魔の発明』 未読。
『水妖』 …パラ読みした記憶はあるけど、内容をあまり覚えてない…
『屍者の行進』 森奈津子著『語る石』収録。ホラーというけど、穏やかな死者との話。
『チャイルド』 森奈津子著『一郎と一馬』収録。
『月の物語』 高橋葉介氏の漫画が収録されてます。
『グランドホテル』 未読。
『時間怪談』 未読。
『トロピカル』 飯野文彦著『椰子の実』と言う作品が印象に残っています。南国フルーツの濃厚なにおいがしそうな文章だったと記憶しています。
『GOD』 未読。
『俳優』 未読。
『世紀末サーカス』 平山夢明著『Ωの聖餐』収録。最後に一文にニヤリとさせられます、あぁ平山夢明だ、ってカンジで。これが友人に借りて、一番最初に読んだ異形コレクション。
『宇宙生物ゾーン』 未読。

光文社文庫から刊行された作品
『帰還』 未読。
『ロボットの夜』 未読…?平山夢明著『卵男』収録。
『幽霊船』 未読。
夢魔』 平山夢明氏は『怪物のような顔の女と溶けた時計のような頭の男』という長さギネスに挑戦するかのようなタイトルの作品を寄稿。
『玩具館』 未読。
『マスカレード』 未読。
『恐怖症』 未読。
『キネマ・キネマ』 映画はイイですね。
『酒の夜語り』 森奈津子著なぜかバーテンダーが素敵。
『獣人』 平山夢明著『けだもの』収録。ややファンタジックな作品でした。
『夏のグランドホテル』 未読。
教室』 平山夢明著『実験と被験と』収録。
『アジアン怪綺(ゴシック)』 未読。
『黒い遊園地』 未読。
蒐集家(コレクター)』 平山夢明著『枷』、中島らも著『DECO−CHIN』など収録。
『妖女』 未読。
魔地図』 平山夢明著『独白するユニバーサル横メルカトル』変わった着想だなぁとか。

カッパノベルズから刊行された作品(上記通算からは除外されてるもよう)
『十月のカーニヴァル』 未読。
『雪女のキス』 未読。
『櫻憑き』 未読。
人魚の血』  途中読み。人魚と言うのはとても好きなモチーフです。

シリーズの半分も読んでいないのに言うのは少々気が引けますが、やはり『蒐集家』 が今のとこ一番好きですねー。蒐集に纏わる執着は恐怖と狂気の温床といえるでしょうから。ね。

ざっとこんな感じですが、より詳しく知りたい方は、作家安孫子武丸氏らによる作家自らデジタルな小説を直接読者に提供する趣旨で運営されている
e-NOVELS の特集記事をごらんいただくのが判りやすく見やすくて良ろしいかと存じます。
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2005年05月10日

『眠り猫』読了。

珍しいタイプの探偵の話とも言えるが、読後、残った印象では「夫婦」や、「父と息子」のと「男」の意地

私立探偵二人組の一方、眠り猫こと元刑事の仁賀は、見た目冴えないけど魅力的なおじさん。
花村萬月氏の作に多々見られるタイプ。他方、元やくざの長田は、クールだ。

対して、ヒロイン村上冴子のインパクト薄。
ラストも、物足りなさが否めない。

起承転結でいうと、起、承、転、までイイ感じなのに、結、でちょっと薄めすぎたカルピスみたいな味になってるカンジ。

…でも、花村萬月著作の他のが面白かったから物足りない気がするのかも。

私的評価:☆☆
眠り猫
眠り猫
著者:花村萬月
出版社:新潮社

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2005年04月23日

『続巷説百物語』読了。

巷説百物語(続)
巷説百物語(続)
著者:京極夏彦
出版社:角川書店

期待通り。

世の矛盾や欺瞞を、言葉巧みに操り、妖怪変化の類を生み出す又市。
その又市の暗躍を、主人公、百介が見聞きする形式の物話、『巷説百物語』の続編です。
百介の視点で物語が展開していくので、話を重ねるごとに、段々コトのからくりが判明するのが早くなってきます。
各話の事件ごとにキャラクタのバックボーンが少しずつ明らかになり、終には…。

私、京極夏彦氏の作品では「魍魎の匣 」が一番好きです。
魍魎の匣に登場する中善寺明彦が黒ずくめなのに対して、巷説百物語の又市は白ずくめです。
黒ずくめのほうが好みだからってだけでもないんですけど…作中の、魍魎の概念が好みなんです。

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2005年04月20日

『月の光』読了。

月の光(ルナティック)
月の光(ルナティック)
著者:花村萬月
出版社:文藝春秋

テーマは宗教と麻薬。
それから自意識、かな。

バイクに対する興味が湧く。
エンジン音が実際に聞こえそうな感じ。重低音って、イイなとか。
月光の描写に、鋭角的な美が感じられる。

自意識過剰、自己欺瞞の偽善でも、結果良となればいいのだろう、と。
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2005年04月18日

吉村昭『青い骨』読了。

青い骨
青い骨
著者:吉村昭
出版社:五月書房

表題作含めた、「死体」「さよと僕たち」「青い骨」「白い虹」「白衣」「墓地の賑い」、6編の短編集。

タイトルに惹かれて図書館で借りてきた一冊。
骨好きなので。
骨の器官としての秀逸さ・機能美とフォルムの滑らかな美しさ……ここで語るべきことではないですね、失礼。

この一冊の全篇に共通するのは喪失感。
キーワードは結核、轢死、儚い命、強かな精神、といったところでしょうか。
「小説を書く」ということにとても真摯だという印象を受けました。

内容的に、読んだタイミングも合って、ちょっと、重く感じた。
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2005年04月16日

『ロスト・メビウス』読了。

約二年ぶりのブギーポップシリーズ。
ロスト・メビウスブギーポップ・バウンディング
ロスト・メビウス ブギーポップ・バウンディング
著者:上遠野浩平
出版社:角川書店

新キャラ続々登場ですね。
カラーイラストがアニメーションちっくで面白い。
絵柄そのものはシリーズ当初の方がすきだけど、前回のジンクスショップみたいな劇画調じゃなくてよかった…。
中扉の詩は、「ソウルドロップの幽体研究」 に出てきた歌手の作品、という設定。
こういう作中のリンクは、同著者の作品を読んでる人にはうれしいけど、知らずに読むと、余分な文章が多いって印象を与えちゃうんじゃないかな…。

↓以下ネタバレ。カーソルで反転してお読みください。

来生真希子、まさかの再登場。
でも、登場の必要性って、蒼井秋良とブギーポップと関わらせるためだけ…?

ブギーはきちんと活躍してたv

今回の話の舞台は、虚空牙来襲で捩れた空間。
やっぱり異常な空間を設定するには宇宙空間からの影響でできたことにすると手っ取り早いのかな、と。
極限状況と異空間は心理状況を極端に描くのに最適だと私は考えているので、今回の話は、ストーリー性より寧ろ6小節目の「守るものと守られるもの」の観念がメビウスリングのごとく、表裏一体になっているという認識を表す為の作品のように思われる。
あとは、既存作品の補足と次回作への伏線。


とりあえず、面白かった。続きが見たい。
他のも読んでおくと、+α面白いと思う。
私的評価:★★★★★

おまけ。
メビウスリングといえば、BUCK-TICKの BRAN-NEW-LOVER

歌詞に「千切れかけたメビウスリング解き放てよ」ってフレーズがあります。
なんかポジティヴ。
B-Tの作品の中では、ポップな曲で、お勧めです。

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2005年04月13日

清涼院流水『秘密室ボン』

本文を読み始めると同時にストップウォッチをスタートさせてください。

上記の文章が、この本のはじめに、記載されています。

主人公が密室から脱出するのに与えられた時間は90分。

この本をより楽しむためには、
夜に、
家で、
一人で、
就寝90分前に、
ストップウォッチを用意して、同時進行で読み進めること。
秘密室ボン
秘密室ボン
著者:清涼院流水
出版社:講談社
本体価格:700円


わたくし、就寝前に、携帯のストップウォッチ機能を使用して読んでみました。
なのに途中で経過時間を確認するのを忘れて読んでしまいました…。
あとがきまで読み終えて、所要時間は91分37秒06。

内容は、密室の定義に関する考察、またはホラー、…もしくはギャグ。
面白かったです。

同著者のうち、既読作品。
秘密屋(赤) 秘密屋(白)
秘密屋(赤) 秘密屋(白)

『赤』のほうは都市伝説がモチーフ。
『白』のほうは裏社会…これも或る意味都市伝説っぽいけど。

『赤』のほうが私好みでした。

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2005年04月09日

『捩れ屋敷の利鈍』読了。

久しぶりに森博嗣作品を読みました。

捩れ屋敷の利鈍森ミステリィの極致驚倒の密室
捩れ屋敷の利鈍
著者:森博嗣
出版社:講談社
本体価格:700円


微妙。

モチーフはメビウスリング。
事件が起きるのは好事家が建てたメビウスリング構造の「捩れ屋敷」。
この建築物自体は思い描くと、とても面白い。
面白いからこそ、もっと、面白くなりそうなのに勿体無いなーとか。
メビウスリングが好きだから、そう思うのかも。
あと、作中人物に愛着が湧かないから感想が、微妙、になるのだと思われる。

過去読んだ作品では、殆ど文章が理数系。
デビュー作の『すべてがFになる』、これがおもしろかったので、次に『冷たい密室と博士たち』、を読んで、ふつーにおもしろいと思った記憶がある。
『笑わない数学者』、これのトリックが私的に、ちょっと判り易すぎた感じがあって、それからこの著者の本を読まなくなった。
で、ちょっと前(だいぶ前か)に、『墜ちていく僕たち』の表紙を本屋で見かけて、そのイラストが気になったので、ちまちま立ち読みして、短編集だったこともあり、何回かに分けて立ち読みで読み終えた。
この作品は表紙からして上の3作品とは系統が違ったで、推理モノではなく、ファンタジー。
森博嗣氏は理数系の人だと思っていたので、散文的な表記が多くて、意外でおもしろかった。

蛇足ながら。
メビウスリングといえば、連想するのはエッシャー。
あとはTMネットワークの「BEYOND THE TIME〜メビウスの宇宙を越えて〜」。
どっちも好き。

posted by REMRED at 20:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 森 博嗣 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年04月05日

多和田葉子著『ヒナギクのお茶の場合』読了。

多和田葉子さんの書く文章は、とても女性らしいと思う。
だから感情移入はしにくい。

けれど、流れるような文体は、言葉にする一歩手前の思考そのものみたいで、

「自分」はとりあえずどっかにおいといて、主人公の頭に少しばかり滞在

という感覚を得られる。


ヒナギクのお茶の場合
ヒナギクのお茶の場合
著者:多和田葉子
出版社:新潮社

だから、その時気分しだいで、とても読みにくく感じたりも、する。

例えるなら、波に揺られているとき。

体調しだいで、心地よいときもあれば、船酔い状態になるときもあるような、とか。

…わかりにくい説明ですかね。

posted by REMRED at 21:04| Comment(0) | TrackBack(0) | その他。 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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